ガロア理論を使って方程式を解いた事ありますか?

本サイトの目的
「数多くのガロア理論の本を読んだが、理解したという実感が湧かない。」(自分自身が何年もそうでした。)
更に、「ガロア理論ってどうやって利用するの?」(自分自身、理論と方程式を解く事と全く結びつきませんでした。)
その様な迷路から脱出する糸口となるのを願って、本サイトは理論の説明は無しで、左下の4つの例題を使って、 ひたすら解法の計算過程を記述する事にしました。
代数計算ソフトmaximaによる解法プログラムも、 極めて初心者的記述で恥ずかしいのですが、参考までに提示しております。
これによりガロア理論を使える理論に変貌させ、可解な方程式なら 自力で解けるようになる事を目指したサイトです。

参考にさせていただいたサイトの紹介
 ・lemniscus氏 再帰の反復blog 「方程式からガロア理論」 https://lemniscus.hatenablog.com/entry/20120527/1338129004
 ・井汲景太氏 「方程式のガロア群の求め方 – 五次元世界の冒険」 https://ikumi.que.jp/blog/archives/252
 ・「退職後は素人数学者」氏 「可解な代数方程式のガロア理論に基づいた解法」 https://ikumi.que.jp/blog/wp-content/uploads/2018/09/galois-solution.pdf
 ・jurupapa氏 「Maxima で綴る数学」https://maxima.hatenablog.jp/entry/2017/10/21/113926

 上記4名の方々のサイトは、私にとっては雲の上の存在であり、 それらを読む事により、ガロア理論の数々の定理や用語の関連が初めて結びつきました。

【目次】

【例題1】 EX1-RT1  EX1-RT2  EX1-RT3  EX1-RT4    ガロア群
         \(f(x)=x^3+3x+1\)           \(S_3\)
【例題2】 EX2  \(f(x)=x^3-3x+1\)           \(A_3\)
【例題3】 EX3  \(f(x)=x^5-10x^3+5x^2+10x+1\)  \( \ \ C_5\)
【例題4】 EX4  \(f(x)=x^4+4x+2\)           \(S_4\)

【補足1】 APX1 代数体上での因数分解
【補足2】 APX2 1の原始冪乗根 \("\omega \ and \ \zeta_5"\) の計算
【補足3】 APX3 巡回多項式と円分方程式 \(\Phi_{17}(x)\)
【補足4】 APX4 添加数生成時の計算のポイント
【補足5】 APX5 \(x^3-2=0, \ x^5-3=0\) に関して
【補足6】 APX6 拡大体 \(F_i\) での計算の注意点

(注:上記のEX**, APX**をクリックするとその章の先頭ページに飛びます)

最初の【例題1】は3次方程式を解く問題です。この中には、 ガロア理論を使って方程式を解く計算技術、全てが凝縮されている 極めて重要な練習問題です。
特に【例題1】の前半の計算は、(RT1,RT2,RT3)の3種類の計算方式を説明しています。 又、後半の計算は、RT4で説明しています。

  EX1-RT1: 初等代数的だが重要な計算方式。群論以外は高校3年卒レベル。
  EX1-RT2: 高校時代の因数定理の重要さを強烈に気付かされる方式。
  EX1-RT3: 代数体上での多項式の因数分解と言う恐ろしい計算方式を使う。
  EX1-RT4: ガロア理論の中の冪根拡大の計算をする後半の核心部分。

【例題2】~【例題4】の前半の計算は、上記EX1-RT3の計算方式で説明しています。
各例題の計算の過程は、"maxima"というフリーの数式処理ソフトを 使って、参考までに何の工夫もしていないプログラムで記述しておりますが、 多分ご自身でプログラムを記述したほうが身につくと思います。

【例題1~4】の各ページの利用説明

ページの使い方

➀ 全体目次:EX**, APX**をクリックでページ移動
➁ 【例題】の中の詳細目次:EX**をクリックでページ移動
➂ ⇦ Home ⇨ をクリックで、前頁、Home頁、次頁に移動
➃ 「次ページへ」をクリックで、次頁に移動

➁は各例題の計算過程の全体図です。「現在のページが全体の計算過程のどこに 位置しているのか?」参考にして下さい。


体の変換

< ガロア理論を使った方程式解法の計算イメージ >

代数方程式 \(f(x)=0\) を代数的に解くという事は、

   「\(f(x)\) の係数から出発して加減乗除と冪根によって
   (但し、1のn乗根は既知として)根が得られることをいう」

という謳い文句は広く知られております。この謳い文句はどの様な事を言っているのか?

細かい説明は一切抜きにして、イメージだけをお伝えしたいと思います。
左図は、上記 lemniscus氏の「再帰の反復blog」の説明を、【例題4】の4次方程式の 根を求める場合にあてはめた図です。

黄色い部分の上段には、 体の拡大系列 \([F_0 \rightarrow F_1 \rightarrow F_2 \rightarrow F_3 \rightarrow F_4]\) が 示され、下段には、それに対応するガロア群の縮小系列 \([S_4 \rightarrow A_4 \rightarrow V_4 \rightarrow N \rightarrow e]\) に相当する 部分が記されております。この黄色い部分が「ガロアの基本定理」に相当する部分です。

しかし、黄色の部分を眺めているだけでは、なにも計算できなく、体の拡張の概念図にしかすぎません。 実際に \(f(x)\) の根を計算する場合は、黄色の体の拡大の系列を一段づつ 取り崩し、緑の部分の「巡回群による冪根拡大」に置き換えてゆく必要があります。

この緑の部分での冪根計算で、中心的役割を担っているのが、「1の原始n乗根を使って冪根を計算して 体を拡大する」という部分なのです。

従って、緑の部分を計算する前に、予め必要となる1の原始n乗根を計算しておく必要があります。 その部分が水色の部分です。
結論として、ガロア理論で方程式の代数的解法という事は、

   黄色い部分の「体の拡張、群の縮小」系列を分解して、
   全てを緑の「冪根拡大」の系列にして計算する事である。
   (但し、水色の部分も必要なんですよ)


という事だと思っております。
従って、本サイトは、この緑部分の計算過程を中心に記述したものです。


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  1st upload: 2023/06/17
  revision2 : 2023/07/27


maxima programs
もしご興味があれば、下記のページよりダウンロード出来ます。
但し、何の工夫もないプログラムです。

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